モンテッソーリ教育の「敏感期」は0歳から始まる!ベストな対処法

スポンサーリンク
AD

 モンテッソーリ教育には「敏感期」という言葉があります。

子供の発達段階において、なにかひとつのことに執着したり、夢中になって取り組んだりすることを指す言葉です。

 

これは、発達からくる欲求なので、子供の意思で簡単にやめることができません。

その能力を習得して満足できるまで、延々とその執着がつづきます。

モンテッソーリ教育ではこれを「敏感期」とよんでいます。

 

では、敏感期は何歳ぐらいから現れるのでしょうか。

実は、0歳どころか「胎児の状態」から、すでに始まっているんですよ!

 

お腹の中にいる赤ちゃんのころは、感覚の敏感期というものがはじまっています。

一番先に発達するのが「聴覚」です。

お腹のなかで、胎児に与えられるミッションは「お母さんの声を聴き分けろ!」というミッション。お腹のなかでも、一番たくさん聞こえるのがお母さんの声ですよね。

産まれたあとにお母さんの声がすぐ聞き分けられるように、胎児のころから聴覚の敏感期というのは始まっているのです。

 

モンテッソーリでは、胎児の時期を含め

0歳から敏感期は存在する、と考えます。

 

では、誕生後の0歳児の敏感期とは、どんなものがあるのでしょう。

親や大人はどのように対処したらベストでしょうか。

 

詳しくお話していきたいと思います。

 

スポンサーリンク

0歳児の最大ミッションは2つ!自分の意思で自分の身体を動かすこと。

モンテッソーリ 敏感期

敏感期の種類には、感覚の敏感期、運動の敏感期、秩序の敏感期、数の敏感期、言語の敏感期、などさまざまあります。

0歳の赤ちゃんにあらわれる敏感期とはどのような種類のものでしょうか。

 

0歳児にあらわれる敏感期は、大きく2つあります。

「感覚の敏感期」と「運動の敏感期」です。

 

運動というと、走ったり跳びはねたり、という動作を想像するかもしれません。

そのような全身運動だけではなく、手で物をつかんだり、ひっぱったり、という様々な動作のことすべてを「運動」と捉えます

 

0歳の赤ちゃんに与えられた最大のミッションは、

  • とにかく、いろんなものを見たり聞いたり触ったり味わったりせよ!
  • 自分の身体を自分でコントロールせよ!

この2つのミッションです。

 

特に、赤ちゃんにとって運動の敏感期は、非常に重要な時期となります。

月齢ごとにさまざまな動きを着実に獲得していかないと、次のミッションへと進むことができないシステムになっています。

 

例えば、寝返りができなければ、ハイハイができません。

ハイハイができなければ、興味をもったものを掴みに行くことができません。

手でつかむことができなければ、つかまり立ちができません。

つかまり立ちができなければ、歩くことができません。

 

0歳児のミッションは、小さなミッションが次々に積み上げられているのですね。

 

モンテッソーリでは、まず身体を動かすことで「精神・知性も発達する」と考えられています。

 

例えば、お花に自分の鼻を近づけて匂いを嗅ぐ。

この動作ができてはじめて、花の匂いを感じる嗅覚を働かせることができます。

 

自分の身体を自分の意思で思うように動かせるようになることが、

子供の興味や世界を広げる第一歩になるのです。

ですから、運動の敏感期が非常に大切だと考えられているんですね。

 

0歳の赤ちゃんは、最初は仰向けに寝ている状態から見える世界しか知りません。

それが、寝返りができるようになったり、お座りができるようになると、視界が一気に立体的に立ち上がってきます。

そうすると、興味を持ったものに手を伸ばしたい、触りたい、という欲求があらわれます。

興味をもつものに自分の力で近づいていき、つかんで触って舐めて・・・・そのような動作ができて初めて、知性や情緒が育まれ、自立へとつながっていくのですね。

 

発達の旬を見逃さない!0歳の「敏感期」どう対応するのがベスト?

モンテッソーリ 敏感期

0歳児に「敏感期」が存在することがわかりましたが、では私達大人はそれに対して

どのように対応しなければよいのでしょうか。

 

モンテッソーリで大切なことは、

とにかく子供が満足するまでやらせてあげることです

大人が手助けできるのは、それを静かに見守ることぐらいでしょうか。

 

たとえば0歳の赤ちゃんで例をあげると、なんでもかんでも口に入れて舐めますよね?

特に今のご時世は一にも二にも除菌・ウイルス対策などで、ピリピリしていますから

なんでも舐めることを、汚いからと辞めさせるお母さんもいらっしゃるかもしれませんね。

 

しかし、「舐める」というのは大切な感覚の敏感期でもあります

 

舐める行為をやめさせるのではなく、赤ちゃんが思う存分舐めてもだいじょうぶなように、

環境を整えてあげましょう、というのがモンテッソーリ教育の考え方です。

 

ほかにも、長い紐状のものをなんでも引っ張って手繰り寄せてしまうのが危ないから、と

赤ちゃんのまわりから細長いものを除去してしまうお母さん、いらっしゃいませんか?

 

実はこれも考え物です。

もちろん、電源ケーブルなど本当に危ないものは除去してよいのですが、

まったくゼロにしてしまっては敏感期を逃していることと同じです。

 

運動の敏感期まっただなかの赤ちゃんは、

「ひっぱる」「たぐりよせる」という動作を習得しようとミッションに取り組んでいます。

なにか細長い代替品を身近に置いてあげないと、いつまでもミッションクリアできない、というわけなんです。

 

知育玩具などで検索すれば、引っ張るおもちゃがたくさん売られていますし、

別におもちゃでなくてもかまいません。

身近なもので、赤ちゃんが扱っても安全なものを代わりに与えてあげればよいのです。

 

ここでポイントなのが、

赤ちゃんは、お母さんがよく触っているものを触りたい

という特徴がある点です。

 

スマホの充電ケーブルなどをひっぱりたがるのは、お母さんが日常的に触っているもの

だからなのですね。

 

ですので、引っ張る動作の代替品として与えるなら、

大人がよく手にするものや、それによく似たものを準備すると

赤ちゃんも代替品に興味をもってくれますよ。

 

とにかく赤ちゃんが、思う存分満足いくまで、動作=運動に取り組めるように、環境を整えてあげることが、敏感期を見逃さない、ということにつながります。

 

モンテッソーリの敏感期とは?敏感期が終了したら(時期を逃したら)二度と来ないって本当?

モンテッソーリ 敏感期

モンテッソーリの敏感期をわかりやすく例えると、

子供達に謎の天の声からミッションが与えられる、と思ってください。

ミッションが与えられたら、とにかく必死に遂行しますよね。

 

でも、ミッションは簡単なものばかりではないため、来る日も来る日もミッションをクリアするべく

子供は同じ動作を飽きずに繰り返したりするわけです。

 

謎の天の声がまったく聞こえない大人にとっては、

「またはじまった・・・」とうんざりすることもあるかもしれません。

ミッションのなかには、大人にとって迷惑な、やってほしくないイタズラなどもあるからです。

 

しかし、子供達にとっては大事なミッションですから真剣そのもの!

そして何日も何日もミッションに取り組んだある日、突然ミッションをクリアすることができます。

ミッションがクリアできて、子供が満足すると、パタッと終わりが来て、敏感期の終了です

その子にとってなにか新しいことを学びおわり、能力をひとつ習得した、というサインなのです。

 

一度敏感期を逃すと、二度と敏感期はやってこないと言われています。

と、言うと「じゃあ、敏感期を逃したら、その能力は永遠に獲得できないの?」

と心配になってしまいますね。

 

安心してください!

その能力を永遠に獲得できない、ということではないんです。

 

敏感期とは、いわば食べ物の旬とおんなじで、一番おいしい時なのです。

その能力を獲得するには、一番おいしいベストな時期、という意味で、

発達の旬に取り組むことで、効率よく、かつ、しっかりと身体にきざみこむことができる

というわけなのです。

 

まとめ

 

いかがでしたか?
「敏感期」を制することができれば怖いものなし!

というぐらいモンテッソーリでは「敏感期」が重要なことが、わかっていただけたかと思います。

それを知っただけでも、あなたはじゅうぶんモンテッソーリ流です。

 

あなたの赤ちゃんにも、毎日天の声がミッションを囁いているようですよ。

まずは自分のお子さんをよく観察してみてください。

すると、「ああこの子は今こういうミッションを遂行するべく日夜この動作を繰り返しているのね」

と、理解できるようになります。

そうしたら、お子さんのミッションクリアに向けて、環境を整えて静かに見守ってあげましょう

それが、通のモンテッソーリ流育児!

きっと子育てが今までよりもずっと楽しいものに変わると思います

ぜひ今日から実践してみてくださいね。

タイトルとURLをコピーしました