海外・アメリカのモンテッソーリの資格や学費。日本人でも働ける?

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90年以上の歴史をもつモンテッソーリ教育ですが、「ローマで生まれてアメリカで育った」といっても過言ではないぐらいモンテッソーリ教育はアメリカで盛んに行われています。

 

日本でモンテッソーリというと、幼児向けの子育て法・就学前の教育スタイルの1つ、といったイメージが強いですが、

アメリカでは小学校から大学まで各年代の教育のなかにモンテッソーリが取り入れられています。

日本にはモンテッソーリの小学校はたった3校しかなく、いずれも認可外の学校になります。

入学金や授業料も高く、通うのはほんの一握りのこどもたちです。

 

しかし、アメリカには当たり前のように、モンテッソーリの公立小学校、中学校、高校がたくさんあり、非常にメジャーな存在です。

公立学校でもモンテッソーリ校があるので、お金持ちでなくても誰でも入学できます。

 

そもそもモンテッソーリ教育は、イタリア初の女性医学博士号を取得したマリア・モンテッソーリという女性が提唱したメソッドで、科学的根拠に基づいた感覚教育法です。

マリア・モンテッソーリがローマの病院で働いていたとき、知的障害をもった子供たちを観察しているうちに、指先を動かす玩具を与えて感覚を刺激することで、知的水準を向上させる効果があること発見しました。

のちに彼女がローマの貧困層の子供達を預かる保育施設「子どもの家」を設立し、モンテッソーリ教育法を確立しました。

 

マリア・モンテッソーリの著書がいち早く英訳されたことを背景に、

アメリカでは瞬く間にモンテッソーリ教育のムーブメントが起こります。

その理論がアメリカ人の気質にマッチしたこともあり、アメリカ国内にモンテッソーリ教育が普及しました。

 

マリアモンテッソーリが、貧困層の子供達も分け隔てなく預かる保育施設を設立したことを考えると、アメリカで発展したモンテッソーリ教育は、この教育のあるべき姿かもしれません。

 

ここからは、モンテッソーリ教師の資格や、アメリカのモンテッソーリ学校で日本人が働けるか?について解説していきます。

 

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モンテッソーリ教師の資格、日本版と海外版の違い

海外・アメリカのモンテッソーリの資格や学費。日本人でも働ける?

さて、日本におけるモンテッソーリ教育の普及と、アメリカをはじめとする海外でのモンテッソーリ教育の広がり方を比べると、かなり人々の認識や、学校の在り方などが違うことがわかりました。

同様に、モンテッソーリ教育を行っている教育施設で働く教師の資格も、日本と海外では違ったものになります。

運転免許にも国際免許があるように、モンテッソーリの教員資格にも国内資格と国際資格があるのです。

 

モンテッソーリこどもの家などで働いている保育士さんなどは、モンテッソーリ教育の教師の資格を持っている方もいらっしゃいますが、保育士免許とは性質が違うため持っていなくても現場で働くことはできます。

ですから、モンテッソーリ園で働きながら勉強して取得を目指している保育士さんもたくさんいらっしゃいます。

多くの保育士さんが取得を目指しているのが、日本モンテッソーリ協会(JAM)で認定されている国内資格になります。

 

一方で、海外でもモンテッソーリ教員として認められるのがAMI認定国際資格です。

こちらの資格は、マリアモンテッソーリ自身が設立した、国際モンテッソーリ協会(AMI)が認定している資格で、海外どこでも通用します。

日本でも取得できるトレーニングセンターがいくつかあります。

国際資格だからといって、すべて英語で講義が行われる、とかそういったことではなく、学ぶ内容が大きく違うということもありません。

 

違いは、

  • 国際資格には6歳~12歳コース、12歳~18歳コースがあること。
  • 国際資格では教具への理解と教具の教示に関して実践を踏まえて丁寧に学習すること。

この2点のようです。

 

日本では、モンテッソーリ教育が幼児教育の範囲にとどまっており、日本で数少ないモンテッソーリ小学校は認可外の学校です。

 

しかし、海外では、継続してモンテッソーリ教育を取り入れている小・中学校が数多くあります。

そのために国内資格では0歳~3歳、3歳~6歳コースのみ。

国際資格では、それらのコースに加えて6歳~12歳コースや12歳~18歳コースが設置されているのです。

 

また、モンテッソーリ教具の取り扱いについて、国際資格ではより丁寧に学びます。

子供に対してその教具の使い方を見せることを「提供」や「教示」と言いますが、

この部分を最重要視し、実習を重ねて深く学習します

 

国際モンテッソーリ協会(AMI)は本部をオランダにおきヨーロッパを拠点とした組織ですが、

アメリカでのモンテッソーリ教育の普及にともない、AMIのアメリカ支部として

アメリカ・モンテッソーリ協会が設立されました。

 

いまではアメリカモンテッソーリ協会(AMS)は独立し独自に発展した機関となっています。

 

モンテッソーリにたずさわる機関は、その名称が日本も海外も非常に似通っているので、非常にまぎらわしいところですね。

資格名や教員養成コースなども、いくつか似たようなものがあって混同しやすいです。

コースやカリキュラムなどに違いがあり、料金なども大幅に違ってくることがあるので

資格取得などを目指す際には、くれぐれも間違えないように注意してくださいね。

 

海外・アメリカのモンテッソーリ学校で日本人が働くことはできる?

海外・アメリカのモンテッソーリの資格や学費。日本人でも働ける?

日本と比べてアメリカでは、非常にモンテッソーリ教育が浸透しており、多くの幼稚園や小学校でモンテッソーリ教育が取り入れられていることをお話しました。

実は、そんなモンテッソーリ大国アメリカで活躍している日本人のモンテッソーリ教師がたくさんいるんです

 

何十年も昔、まだ日本では国際資格が取得できず、海外でモンテッソーリを学ぶことが当たり前だった時代からアメリカへ渡って学び、それだけではなく、現地にモンテッソーリの学校「モンテッソーリ国際学園」まで開校した日本人もいるんです。

 

炭川純代先生インタビュー①アメリカでモンテッソーリ教師として働く-イデー・モンテッソーリ

炭川純代先生インタビュー①アメリカでモンテッソーリ教師として働く | モンテッソーリ教育の情報・求人サイト idees montessori(イデー・モンテッソーリ)
idees montessori(イデー・モンテッソーリ)の記事「炭川純代先生インタビュー①アメリカでモンテッソーリ教師として働く | モンテッソーリ教育の情報・求人サイト idees montessori(イデー・モンテッソーリ)」

 

こちらの記事インタビューに出てくる先生は、最初は日本のモンテッソーリこどもの家で働くことになったのがきっかけで、AMI認定の国際モンテッソーリ教師の資格取得のためにアメリカに留学し、海外でのモンテッソーリ園を経験するなかでさらに学びを深めたいと考えたそうです。

そして、現場での経験を積みながら追及していくうちに、自らのモンテッソーリ教育施設の設立に至ったそうです。

世の中には、ものすごい熱意を持った人がいるのですね。

 

なお、インタビュー記事の最後に、

“現在、炭川先生がディレクターを務める「モンテッソーリ国際学園」では、先生の募集を行っております。”

とありました。

 

アメリカのモンテッソーリ学校で働いてみたい方は、チェックしてみると良いですよ!

 

まとめ

海外・アメリカのモンテッソーリの資格や学費。日本人でも働ける?

モンテッソーリの教育機関や、日本とアメリカの違いなどを調べるうちに、モンテッソーリ大国で活躍する日本人教師のことを私自身もはじめて知ることができました。

マリアモンテッソーリというひとりの女性医学博士の提唱した理論が、アメリカをはじめとした世界中に普及して、現在の日本でも就学前教育として定着したという歴史もよくわかりました。

 

現在では、日本国内でもAMI認定の国際モンテッソーリ教師資格を取得することができます

実際にアメリカに留学して現地の教育施設で働きながら資格取得する方法もあります。

日本モンテッソーリ協会認定の国内資格と、なにか大きく違うということはありませんが、

国際資格に興味がある方、もっと学びを深めたい方、海外のモンテッソーリ施設で働いてみたい方などは、是非挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

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