保育士や幼稚園教諭を目指している人にとって、モンテッソーリ教師の資格について
検討したり調べたりすることがあるのではないでしょうか。
モンテッソーリの資格には大きくわけて三種類あります。
一つめは、海外でも通用する国際資格。
二つめは、日本国内で認められる国内資格。
三つめは、誰でもひろく学べ取得できる独自の資格。
これから主にお話するのは主に、二つ目の国内資格についてです。
まず、この資格を取得する際の条件として、保育士免許か幼稚園教諭の免許を保有していることが挙げられます。
カリキュラムの中には、保育士免許を取得する際に勉強した基礎的な知識とかなり重複している部分があります。
だからそこまで難しいことはないかな、などと気軽に受けたくなってしまいますが、気軽に取得できない点が、実は費用面なんです。
モンテッソーリ教師の資格をとろうとしたら、モンテッソーリ教師養成コースを受講して資格取得のための勉強をするわけなんですが、実はなかなか費用がかかるんです。
保育士になるために短期大学に通ったときの授業料の1/2~2/3ぐらいでしょうか。
そう考えると、けっこう覚悟を決めて取得しないといけない資格といえますよね。
実際の養成コースでのカリキュラムも2年間組まれているところが多く、もちろんモンテッソーリ教具を実際に使った実習授業もあります。
将来的に、モンテッソーリこどもの家や実践園での勤務を希望している人は、確実に就職に有利になりますので、費用面がクリアできれば取得することをおススメします。
また一般の保育園・幼稚園・認定こども園などにも、資格手当という給料面での優遇措置があります。
園によって手当の額はまちまちなので、相場は申し上げられませんが、リトミック講師の資格や、モンテッソーリ教師の資格などを持っていると、資格手当がつくようですよ。
モンテッソーリ実践園では、資格取得のための支援も。
先ほども書きましたとおり、モンテッソーリ教師の資格は費用面でハードルが高いことから、モンテッソーリ実践園で働くすべての保育士さんが持っているわけではないのが現状です。
しかし、モンテッソーリ教具の専門的な知識などは、日々の業務で大変必要になってくるため、資格をもっていない保育士さんに対して、園のほうで資格取得のための援助を行う場合も少なくはないようです。
何割ほど園で負担してくれるかは、勤務される園によってまちまちだと思いますので、確認が必要ですね。
また、三つ目にあたる、誰でも広く学べる資格としてご紹介するのは、日本モンテッソーリ教育綜合研究所というところで取得できる、団体独自の資格です。
こちらの団体は、国際資格を取得する養成コースなども開講しておりますが、保育士などの免許を持たない一般の方、育児中の方など誰でもモンテッソーリについて学べる講座を開設しています。
夏に数日間のスクーリングがありますが、基本的に通信教育で学べるので、勉強をはじめるハードルはかなり下がったのではないでしょうか。
単位をとって、資格試験を受験すると、独自に発行している資格証がもらえます。
もし、
- 幼稚園等の施設ではなく、子供と関わる機会のある他業界でお仕事をしている人
- または、そういった就職を目指している人
- 新たにこどもに関わる新事業を展開する予定の人
などにとっては、こちらの資格も大変有効です。
子供の発達に関しての分野は、保育士免許をとる際に勉強する内容と重複している部分がありますので、基礎知識は各方面の現場で重宝されることと思います。
モンテはインターナショナル幼稚園も多い。語学力も合わせて活かせる職場!
日本でモンテッソーリ教育を実践している幼稚園や、こどもの家保育園などは、外国人の子供が在園している割合が非常に多いという特徴があります。
インターナショナル幼稚園なども、モンテッソーリ教育を導入しているところが多いです。
ご存じのとおり、モンテッソーリ教育のなかで柱となっている領域のなかに「文化教育」があります。
まず、自分の存在する環境全体を知ることを重要視し、宇宙のことや、地球の事、人口、気候、言語のちがい、国旗などにいたるまで多角的な視点を広げていきます。
「文化」の敏感期は、たいてい4歳半以降からはじまります。
子供たちの世界がぐっと広がって、自分のまわりの世界、世の中の仕組みに興味を持ちだすのが、年中さん年長さんの時期なんです。
例えば、昆虫に詳しい子、恐竜に詳しい子、電車に詳しい子、お花に詳しい子、などなど小さな博士がたくさん現れるこの敏感期は大切です。
一斉活動ではなく、各自の興味に合わせていろんなことを深めていくのはモンテッソーリ教育の特徴ですよね。
その考え方が、多くの外国人を受け入れるインターナショナルスクールの校風とマッチしていることから、モンテッソーリ教育を取り入れている園や施設が多いようです。
英語が得意で長けている人など、一般的な幼稚園や保育園ではそこまで活かせる場面がないかもしれませんが、モンテッソーリ幼稚園は適した職場なのではないでしょうか。
将来モンテッソーリ幼稚園やモンテッソーリこどもの家などの就職を目指す人も、合わせて語学の勉強もしておくと就職に有利かもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、モンテッソーリ教師の資格の種類と、それが保育や教育の現場でどのように活かせるのか、またこれから目指している人にとって有利なのか、という部分のお話をしました。
一番ネックとなってくるのが費用面ですが、モンテッソーリ園のなかには資格取得の資金的な援助をしてくれる園も多いようなので、挑戦されてみるとよいかと思います。
また、他業種でも子育て中のお母さんでも、誰でも学べるコースは、比較的、受講料もおさえられるようです。
私自身も時間さえあれば学んでみたいと考えている資格のひとつです。
資格取得を考えているあなたが、良い学びができるよう応援しています。